誰も誘うつもりはなかったが、競馬の楽しさを友人に
話したら、是非一緒に行きたいというので、二人で
行くことにした。
馬券は、二人ともそれぞれ違う馬を買うことになった。
何故かと言うと、どちらの予想した馬が勝つことになるかを
競うためだった。
私は、どの馬が勝つのか、自分なりに自信があった。
友人は、一度も経験のない素人である。まあ、勝負は、
見えていると思った。
当然、競馬を10年以上も楽しみとして、馬券を買って
いる私の方がかつであろう。ずっとそう思っていた。
結果が出るまでは。

ところが。ところがである。素人である友人の買った
馬券の馬が、何と一位になったのである。
私の買った馬は、三位になっていた。
しかし、友人に言わせれば、「たまたま運がよかったのである」
とは言ったものの、意表をつかれた心境である。何故、
自分が選んだ馬が勝てたのかを問いかけても、ただ、
「何となく。」と答えるだけなのである。
こういうこともあるのか。正直にいえば、そんな感じである。
友人は、明日、システム開発を新宿で行っている勉強会に出席する
予定であるが、気分はノリノリである。
勝てたという優越感よりも、私と一緒に楽しみを分かち合えた
という事が。そんな風に言ってくれる友人にますます私は、
感動した。勝ち馬にしてもそうだが、勝ち負けに拘らない
まっすぐな考え方が、一本やられたという気持ちになるのだ。


